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注文住宅にかかる坪単価はいくら?都道府県別の坪単価や計算方法、注意点を解説

2023年4月5日

注文住宅は建てて終わりではなく、住宅ローンの返済が何十年も続いていくのが一般的であるため、慎重に資金計画を立てることが重要です。

注文住宅にかかる費用の目安として、「坪単価」を基準に考えると資金計画を立てやすくなるため、
「注文住宅を建てるときの坪単価が知りたい」
「坪単価の計算方法を知りたい」
など、坪単価について詳しく知りたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、注文住宅にかかる費用を把握するときにポイントとなる坪単価について解説します。

 

 

坪単価とは?

住宅を登記するときは平米(㎡)を用いるのが一般的ですが、不動産の土地や建物の面積を表記するときには「坪」という単位で表現されることが多く、建築面積のことを「建坪」と言います。

一坪は3.30579㎡であり、実際には端数が延々に続くのですが、細かく計算するのは実用的でないため、「一坪=3.3㎡」として表記するのが主流です。

そして坪単価とは、一坪あたりの建築費用のことを指します。たとえば、建物の価格が2,400万円で延床面積30坪の場合、「2,400万円÷30坪=80万円」となるので、坪単価80万円だと算出できます。

  • 建坪:建築面積の坪数。建築面積とは建物を上から見たときの面積を指す。
  • 延床面積:建物の各階の床面積を合計した面積

坪単価の計算方法と注意点

では、坪単価の具体的な計算方法について見ていきましょう。

ただ、坪単価は「あてにならない」と言われることも少なくありません。というのも、坪単価の計算方法は明確に決められているわけではなく、あくまで目安にしかならないからです。

ここでは、坪単価の基本的な計算方法と併せて、注意点についても解説します。

坪単価は「建物本体価格÷坪数(延床面積)」で算出できる

一般的な坪単価の計算方法は以下の通りです。

  • 坪単価=建物本体価格÷坪数(延床面積)

たとえば、建物本体価格が3,200万円に対し、延べ床面積が40坪だった場合、「3,200万÷40坪=80万円」となるので、坪単価は80万円だとわかります。

坪単価は公式に発表されているものではない

坪単価は建物にかかる費用を計算するのに便利な単位ですが、住宅メーカーや工務店が公式に発表している金額ではない点に注意しなければなりません。

たとえば、インターネットで「ハウスメーカーA社 坪単価」と検索すると、60万円という検索結果が出てくることがありますが、こちらの金額はハウスメーカーA社が公式に発表している金額ではないということです。

また、営業担当者に「坪単価はいくらですか?」と質問すると「当社の坪単価は60~70万円ほどです」と回答してくれることがありますが、こちらもあくまで目安であり、住宅の大きさや仕様などによって容易に変動するのです。

そのため、坪単価60万円と聞いて、30坪(約100㎡)の建物なら1,800万円ほどになると把握できるものの、プランによっては最終的な坪単価が100万円になることもあり、必ずしも坪単価通りの家が完成するわけではないことに注意しましょう。

住宅メーカーによって計算方法が異なるケースもある

坪単価の一般的な算出方法は「建物本体価格÷坪数(延床面積)」ですが、住宅メーカーや担当者によって計算方法が異なるケースもあるのです。

たとえば、建物本体価格に付帯工事費を含めた総額を坪数(延床面積)で割っているケースもあります。その場合、一見、坪単価は高額に思えるものですが、付帯工事費が含まれているので総額に近い金額だとわかります。

計算方法が少し違うだけで、坪単価は簡単に数十万円の差がでるので注意しなければなりません。もし、インターネットの情報や営業担当者の言う坪単価を参考にするなら、どのように計算しているのかを確認して、同条件で計算されている情報を比較するようにしましょう。

 

坪単価は家の構造や住宅メーカーなどで相場が変わる

「一般的な注文住宅の坪単価の相場を知り、見積もりが高いのか安いのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか。

住宅金融支援機構が実施する「フラット35利用者調査」の最新のデータによると、全国の注文住宅の平均坪単価は95.1万円となっています。(建築費用平均:3,569万7千円、住宅面積平均37.5坪)

ただ、大手ハウスメーカーか工務店か、どのような構造なのかなどでも相場が変わるので、全国の平均的な坪単価を見て比較するのはおすすめしません。

ここでは、

  • 住宅メーカーと工務店の坪単価の相場と違い
  • 住宅構造ごとの坪単価の相場と違い

を解説します。依頼先や工法と照らし合わせて、坪単価を比較してみてください。

ハウスメーカーと工務店の坪単価の相場と違い

注文住宅の依頼先はさまざまな選択肢がありますが、ここではハウスメーカーと工務店の坪単価の相場ついて解説します。

まず、ハウスメーカーといっても、ローコスト住宅メーカーと呼ばれる安価な注文住宅を得意としているところと、知名度が高く、全国展開している大手ハウスメーカーに大別できます。大手ハウスメーカーは高性能でデザインが高く、なおかつ長期保証があるなど、知名度や品質、保証などが充実している傾向にありますが、建築費用が高額になりがちです。

ローコスト注文住宅を得意とするハウスメーカーなら、坪単価は30~50万円程度、大手ハウスメーカーに代表される高価格の注文住宅を建てるなら、坪単価は少なくとも70万円、100万円を超えるケースも珍しくありません。

一方、工務店に依頼する場合、坪単価50万円~が相場です。大手ハウスメーカーと比較すると7割程度の金額で同じ仕様の注文住宅を建てられるケースが多いでしょう。ただ、保証体制やアフターサービス、知名度などは大手ハウスメーカーに比べると劣る傾向にあります。

ハウスメーカーは工務店よりも坪単価が高くなりがちなのはなぜ?

同じ仕様、大きさの住宅を建てても、工務店の方がハウスメーカーよりも割安で建てられる可能性が高いと解説しました。

ハウスメーカーの建築コストが高額になりがちなのは、以下の理由が挙げられます。

  • 住宅展示場やモデルハウスを全国に多数所有している
  • 大規模な耐震・免震実験を行っている
  • オリジナルの建材や設備を開発している
  • 宣伝広告費をかけている

大手ハウスメーカーの住宅展示場は、都会の主要駅からアクセスのよい場所に建てられていることも多く、住宅展示場やモデルハウスを建てるのに費用がかかるのはもちろん、スタッフを常駐させなければならないのでその分の人件費もかかります。

このように、工務店とは異なる運営体制を取っていることもあり、結果的に建築費用が高額になりがちなのです。しかし、知名度が高くステイタスを感じられることに加え、大規模な耐震・免震実験をして商品を提供しているので、大手ならではの安心感があるといった魅力があります。

坪単価だけを重要視するのではなく、保証体制や経営の安定性、商品の品質なども加味して検討するとよいでしょう。

住宅構造ごとの坪単価の相場と違い

注文住宅を建てるときの工法によっても坪単価の相場が変わります。

住宅の構造は、大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」3種類があり、必要な材料や工期などで相場に差が生じています。

  • 木造:全国平均の坪単価は56.8万円
  • 鉄骨造:全国平均の坪単価は76.1万円
  • RC造:全国平均の坪単価は91.5万円

構造の違いによって、差があると一目でわかるでしょう。構造によって価格差があるのはもちろん、耐震性や耐久性、メンテナンス性、設計の自由度、住み心地などが変わってくるので、何を重視したいかによって構造を選びましょう。

 

【全国】注文住宅の坪単価相場

先に解説した通り、全国の注文住宅の坪単価の平均は95. 1万円です。ただ、こちらの金額は建物のみを購入する場合であり、土地から購入する場合は坪単価が変わります。

 

  建築費用平均 住宅面積平均(坪) 坪単価
建物のみ 3,569万7千円 37.5坪 95.1万円
土地+建物 3,010万6千円 33.7坪 91.0万円

参考:フラット35利用者調査

すでに土地を所有している、家族や親戚から譲り受けたなど、建物のみの購入の場合は土地にお金がかからないので、坪単価も高額になる傾向にあります。

一方、土地購入も必要な場合、住宅にかける費用を抑える必要があり、建築費用が559万円安くなっているとともに、住宅面積も小さくなっています。なお、土地購入にかかる全国の平均は1,444万9千円です。

 

【エリアごと】注文住宅の坪単価相場

建物のみ購入するのか、土地購入が必要なのかによって坪単価に差があることに加え、都道府県によっても坪単価に差があります。

ここでは、以下に分けて一覧で解説していきます。

・都道府県別、建物のみの注文住宅の坪単価相場
・都道府県別、土地と建物を購入する場合の注文住宅の坪単価相場

【建物のみの注文住宅の坪単価相場】

都道府県 建築費用平均(万円) 住宅面積平均(坪) 平均坪単価(万円)
北海道 3,627.6 41.0 88.5
青森県 3,194.6 37.0 86.3
岩手県 3,251.6 37.7 86.3
宮城県 3,290.5 38.5 85.6
秋田県 3,114.2 37.3 83.6
山形県 3,434.0 39.9 86.0
福島県 3,587.1 37.9 94.5
茨城県 3,378.4 37.3 90.6
栃木県 3,317.0 37.2 89.1
群馬県 3,346.0 37.3 89.7
埼玉県 3,645.8 37.2 98.1
千葉県 3,617.8 37.4 96.7
東京都 4,285.7 37.5 114.4
神奈川県 3,970.8 38.0 104.4
新潟県 3,292.7 37.3 88.3
富山県 3,758.0 42.0 89.5
石川県 3,420.4 39.7 86.2
福井県 3,693.0 40.9 90.2
山梨県 3,077.3 35.9 85.8
長野県 3,639.5 39.4 92.5
岐阜県 3,533.9 36.5 96.7
静岡県 3,578.5 36.7 97.5
愛知県 3,819.5 38.5 99.2
三重県 3,295.1 35.8 92.1
滋賀県 3,495.8 37.8 92.4
京都府 3,593.8 37.6 95.6
大阪府 3,952.0 38.7 102.2
兵庫県 3,716.0 39.0 95.3
奈良県 4,003.8 41.1 97.4
和歌山県 3,558.8 36.3 98.0
鳥取県 3,035.9 36.5 83.3
島根県 3,292.0 36.3 90.8
岡山県 3,483.9 35.9 97.0
広島県 3,652.8 37.7 97.0
山口県 3,460.7 33.9 102.1
徳島県 3,194.2 33.0 96.7
香川県 3,490.4 36.0 97.0
愛媛県 3,182.5 34.5 92.1
高知県 3,162.2 34.7 91.1
福岡県 3,478.9 37.4 93.0
佐賀県 3,363.8 38.8 86.7
長崎県 3,407.7 37.3 91.4
熊本県 3,383.4 35.8 94.4
大分県 3,303.0 37.2 88.8
宮崎県 3,136.9 35.5 88.3
鹿児島県 2,909.4 32.6 89.2
沖縄県 3,403.2 34.6 98.3

建物のみを購入する場合の坪単価の相場ですが、最も安いところは鳥取県の83.3万円であり、最も高額なところは東京都の114.4万円でした。

【土地と建物を購入する場合の注文住宅の坪単価相場】

都道府県 建築費用平均(万円) 土地購入費用平均(万円) 住宅面積平均(坪) 平均坪単価(万円)
北海道 3,210.1 955.4 35.7 89.9
青森県 2,787.9 576.7 33.4 83.6
岩手県 2,835.5 760.1 32.9 86.1
宮城県 3,027.4 1,154.0 35.4 85.6
秋田県 2,783.1 542.0 32.3 86.2
山形県 3,063.6 795.7 33.9 90.3
福島県 3,242.2 960.9 35.4 91.5
茨城県 3,061.3 768.7 34.4 89.0
栃木県 3,046.9 770.8 34.6 88.0
群馬県 3,029.6 775.4 33.8 89.7
埼玉県 3,037.6 1,689.0 34.0 89.3
千葉県 3,042.3 1,370.9 33.8 89.9
東京都 2,691.3 3,413.5 30.4 88.6
神奈川県 2,891.1 2,320.8 31.9 90.5
新潟県 2,907.2 762.2 33.8 85.9
富山県 3,053.3 645.5 37.2 82.1
石川県 2,852.3 933.4 34.3 83.2
福井県 2,788.6 671.1 34.7 80.4
山梨県 2,869.1 771.3 33.7 85.2
長野県 3,221.2 888.0 34.9 92.2
岐阜県 3,013.0 817.5 34.3 87.9
静岡県 3,069.3 1,112.8 34.1 90.0
愛知県 3,177.3 1,704.8 35.1 90.5
三重県 3,075.8 864.9 35.2 87.4
滋賀県 3,050.1 1,108.4 34.8 87.8
京都府 2,835.4 1,690.8 32.2 87.9
大阪府 2,874.1 2,007.3 34.1 84.2
兵庫県 3,054.3 1,603.4 34.5 88.6
奈良県 3,232.0 1,398.8 34.7 93.1
和歌山県 3,061.4 910.5 35.3 86.8
鳥取県 3,102.9 943.6 32.8 94.6
島根県 3,339.3 698.7 33.8 98.7
岡山県 3,301.3 1,061.7 34.9 94.7
広島県 3,086.6 1,172.3 35.2 87.7
山口県 3,253.9 869.4 33.8 96.1
徳島県 2,914.5 779.6 34.4 84.7
香川県 2,997.5 785.5 34.8 86.2
愛媛県 2,943.2 1,030.7 33.1 88.9
高知県 2,911.1 928.3 32.0 91.1
福岡県 3,214.9 1,180.3 34.4 93.6
佐賀県 3,012.9 776.4 34.4 87.5
長崎県 3,022.1 854.6 33.6 89.9
熊本県 3,091.9 908.9 32.8 94.3
大分県 3,308.1 1,029.9 34.4 96.3
宮崎県 2,936.4 827.6 32.5 90.5
鹿児島県 2,781.7 778.4 31.5 88.4
沖縄県 3,397.1 1,807.7 33.0 102.9

土地の価格はエリアによって差が生じやすく、土地の購入費用が高額だと、建物にかける費用を抑えるしかないため、土地から購入する場合はエリア選びが重要なポイントになるでしょう。

 

建物の費用を抑える方法

注文住宅の坪単価について詳しく解説しましたが、家を建てるエリアによっては土地代に高額な費用がかかることに加え、予算にも限りがあります。

「予算が足りない」
「土地にお金がかかり、建物にお金をかけられない」
「限られた費用の中で、満足度の高い家を完成させたい」
と悩んでいる方も多いでしょう。

しかし、費用を抑えるために我慢ばかりすると、せっかくの注文住宅の醍醐味がなくなってしまいます。そこで、限られた予算で理想的な住まいを完成させるために、住宅コストを抑えるコツを解説します。

シンプルな形の住宅にする

住宅の外観をシンプルな形にすることで、建築費用を抑えられます。

というのも、同じ延床面積でも、凹凸型や長方形をしている住宅よりも、正方形をしている住宅の方が必要な外壁材や屋根材、構造部に必要な材料が少なくて済むため、建築コストを抑えられるのです。

二階建ての住宅の場合、正方形の総二階にすると建築に必要な材料を最小限に抑えられます。

また、間取りもシンプルにするのがおすすめです。部屋がたくさんあると必要な壁や建具が増えて建築コストアップにつながります。

後から変更可能なものは入居後に設置する

注文住宅は検討しているうちに、魅力的なオプションや豪華な設備を入れたくなり、あれこれ追加したり変更したりしがちです。

住宅ローンを組む方が大半なので、数十万円上がる程度なら毎月の返済額が大きく変わらないこともあり安易に追加しがちですが、本当に必要な設備・仕様かを慎重に検討しましょう。

採用したものの使用していない、住宅ローンの返済が厳しいとなると、後悔することになります。

採用を迷っている設備や仕様がある場合、後付けできるならいったん保留にするとよいでしょう。住んでみて必要だと感じたときに設置することで、建築コストを抑えられ、無駄を発生させずに済みます。

不要な窓や建具をなくす

不要な窓や建具がないか見直すことも、建築コストを抑えるポイントの一つです。

なんとなく大きな窓を設置していたり、使う予定のない勝手口を付けていたり、使い方を考えないまま部屋を仕切ったいたりすると、不要な窓や建具にお金をかけていることになります。

窓は一つあたり数万円~数十万円が相場であり、“なんとなく”設置しているだけで思わぬコストアップにつながっている可能性があるのです。また、窓は開ける予定がないならFIX窓にしたり、大きさを小さくしたりすることでもコストカットにつながります。

また、窓は住まいの断熱性や気密性を下げることにもなるので、本当に必要な形・大きさの窓かを見直し、建具も同様に不要な箇所がないか検討しましょう。

 

坪単価はあくまで目安として考えよう

注文住宅の建物にかかる費用を把握するときに、「坪単価」という基準が用いられることがあります。

しかし、坪単価はあくまで目安の数字であり、算出方法や考え方次第で変えられる数字であることに注意しましょう。

インターネットや営業担当者がいう坪単価は大きく変動する可能性があり、坪単価60万円と聞いていたものの、プランを進めていくと坪単価80万円になり、予算を大幅に超えるケースも珍しくありません。

そのため、坪単価はあくまで目安として考え、同じ計算方法で算出した金額で見比べるようにしましょう。

 

まとめ

今回は坪単価について解説しました。

坪単価は建物にかかる費用を把握するときに便利な基準ですが、住宅メーカーが公式に発表している数字ではないこと、計算方法が一定でないことなどに注意しなければなりません。

また、家を建てるエリアや住宅メーカーか工務店か、さらに構造などによっても差が生じやすいので、坪単価だけを基準にするのではなく、予算に対してどのような家を建てたいかを基準に検討するとよいでしょう。

Kaya styleハウスは「リゾートを日常に」をコンセプトに、南国リゾートに暮らしているかのような心地よい住まいを提案しています。

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