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注文住宅を購入するときの流れを解説!期間や注意点も知って理想の住まいを手に入れよう

2023年3月29日

結婚や出産を機に、マイホームの購入を検討し始める方も多いでしょう。

マイホームといってもさまざまな選択肢があり、なかでも注文住宅は間取りや仕様まで、あらゆる要素を自由に決められるため、家族構成やライフスタイルに合った住まいを実現しやすいのが魅力です。

しかし、注文住宅は何も決まっていない状態から検討するため、建売住宅やマンション購入よりも購入までに時間がかかりやすく、余裕を持って計画的に動くことが重要になります。

そこで今回は、注文住宅の購入にはどのようなステップがあるのか、引き渡しまでにどれくらいの時間がかかるのかを解説していきます。注文住宅の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

ステップ別!注文住宅を購入する流れ

注文住宅の購入にはさまざまなステップがあり、入居までにおおよそ1年ほどかかるのが一般的ですが、外観や内装、間取りや土地まで決める要素が非常に多いので、完成までに数年以上かかるケースも珍しくありません。

ここでは、注文住宅を購入する基本的な流れについて、ステップ別に解説していきます。

【ステップ1】注文住宅のイメージを決める

注文住宅を建てる手順で、最初のステップにあたるのがイメージを決めることです。

注文住宅の購入を検討している方は、なんとなく住まいのイメージを持っているのではないでしょうか。ただ、ぼんやりとしたイメージではなく、より具体的に希望条件やイメージを決めておくと、家づくりをスムーズに進められます。

イメージを決めるときは、以下の要素を押さえておきましょう。

    • 建物の形状(平屋、2階建てなど)
  • 外観(瓦屋根で和風がいい、モダンテイストがいい、駐車スペースの必要台数など)
  • 内装(北欧風にしたい、ホワイトで統一したいなど)
  • 広さ(LDKの広さ、子ども部屋の数と各居室の広さ、和室の有無など)
  • 性能(耐震性、断熱・気密性、太陽光発電システムの有無など)
  • こだわりたいポイント(BBQスペースが欲しい、回遊動線にしたい、設備の希望など)
  • 将来の希望(二世帯住宅、バリアフリー、子ども部屋の活用方法など)
  • エリア(通勤・通学エリアから希望条件を整理しておく)

イメージが決めにくいときは、現状の住まいで不満に感じている点をピックアップしてみるとよいでしょう。

たとえば、現状の住まいでテレワークに集中できない場合は書斎を設ける、駐車スペースが足りずに契約駐車場を借りている場合は、駐車スペースを十分に確保するなど、不満を解消できる家にするのもおすすめです。

【ステップ2】資金計画を立てる

住まいのイメージを具体化していくのと並行して、資金計画を立てるのも大切なステップです。注文住宅は自由度が高いので仕様を豪華にしたいと考えがちです。しかし、予算を意識しながら希望を叶えることが重要なので、資金計画を入念に立てましょう。

資金計画で基本となるのが、自己資金と住宅ローンを合わせて、予算がいくらになるのか検討することです。

  • 自己資金:貯蓄と、親・親戚などからもらえる金額を合計する
  • 住宅ローン:年収や月々の返済額から、借入希望額を算出する

シミュレーションサイトなどで出てくる住宅ローンの借入可能額ですが、借入可能額は年収をベースとして計算された借入できる金額の上限であり、家族構成やライフイベント、ライフスタイルなどが考慮されているわけではありません。

子どもの数が将来増えたり、教育費にお金がかかったりするほか、転職したりと収入・支出のバライスが変わる可能性もあるので、借入可能額いっぱいに借りるのではなく、将来を見据えて無理なく返済できる住宅ローン借入額はいくらかを計算するようにしましょう。

なお、総予算に対して、以下のような予算配分で購入を検討するのが一般的です。

  • 土地購入費:予算の30%程度
  • 建物にかける費用:予算の60%程度
  • 諸費用:10%程度

5,000万円の予算なら、土地購入費に1,500万円、建物購入費に3,000万円、諸費用が500万円ということになります。

【ステップ3】土地探し

家を建てる土地が決まっていない場合は、土地探しを行うのが次のステップです。

ただ、土地だけを先に購入してしまうと、希望の建物を建てられないケースがあったり、新築工事費とのバランスを取るのがむずかしくなったりするので、次のステップとして解説する施工業者探しと並行して土地探しをしましょう。

土地探しは自分でインターネットなどから情報収集するほか、不動産会社に相談したり、検討している施工業者に探してもらったりする方法があります。一つの方法に絞るのではなく、複数の手段で土地探しをすると効率よく希望の土地を見つけられるでしょう。

施工業者に探してもらうと、希望の建物を考慮しながら探してもらえるので、住まいのプランニングをスムーズに進めやすいというメリットがあります。

【ステップ4】施工業者探し

土地探しと並行して、施工業者探しを行いましょう。大手ハウスメーカーから工務店、設計事務所などさまざまな依頼先を検討し、理想の家を完成させられる一社を見つけることが重要です。

大手ハウスメーカーは保証や品質が安定しており、モデルハウスが豊富であることが特徴です。さらに、工場見学ができるところもあり、大手ならではの資金力や知名度の高さなども魅力でしょう。

一方、工務店はハウスメーカーよりも費用を抑えやすい傾向にありますが、会社に規模や品質を見極めるのがむずかしい傾向にあります。設計事務所はデザイン性に特化したオリジナリティあふれる住まいを完成させやすいですが、施工品質にばらつきがでやすい、費用が高額になりやすいといった懸念点があります。

また、会社によって得意な工法やデザインも異なり、営業担当者や設計士との相性も重要になるため、総合的によいと思える施工業者を探しましょう。

【ステップ5】プラン・見積もりの提示と比較

気になるハウスメーカーや工務店、設計事務所を絞り込んだら、プランと見積もりを提示してもらって比較しましょう。予算やこだわり、土地など、各社同じ情報を伝えて、プランと見積もりを作ってもらうと比較しやすくなります。

この時点では3社程度に絞り込んでいるのが理想であり、多すぎると情報量が多すぎて混乱する原因になります。

また、家づくりの要望をできるだけ具体的に伝えて、現実的なプラン・見積もりを提案してもらうようにするのもポイントの一つです。おおまかな希望を伝えると、現実的でないプラン・見積りになって契約後に後悔するケースも少なくありません。

そして、各社のプランと見積もりを比較して、最終的に1社に絞り込みます。

【ステップ6】住宅ローン仮審査

施工業者探しを進めるのと並行して、住宅ローンの仮審査を受けましょう。

住宅ローンは本申込と仮審査の合計2回審査があり、仮審査は簡易的な審査で金融機関から求められる情報を申告します。仮審査では詳細な物件情報などは不要なケースが多く、年収や家族構成、借り入れの有無、自己資金の割合など、借入希望者本人に対する審査が中心です。

過去に税金を滞納したことがあったり、ほかに多額の借入をしたりしていると審査に通るのが厳しくなるでしょう。ただ、金融機関によって審査項目や基準が異なるので、複数社の審査を受けてみるのがおすすめです。

また、仮審査の承認を得ていないと住宅ローンを借りられないことになるため、施工業者との本契約を進める前に仮審査で承認を得ておかなければならないのが一般的です。

【ステップ7】土地購入と地盤調査

希望の土地が見つかったら、土地の購入手続きをして地盤調査を行います。

地盤調査とは、地盤の強さを調査することであり、どの程度の建物の重さに耐え、沈下に抵抗する力(地耐力という)をもっているかを調べます。地盤が軟弱で建物が沈下する恐れがあると調査でわかったら、地盤改良を行う必要があり、数百万円ほどかかるのが一般的です。

なお、地盤調査は土地の決済が済んでからしかできないのが基本のため、地盤の強度をあらかじめ確かめてから土地を購入することはできません。地盤改良が必要な可能性を考え、余裕ある資金計画を立てておくようにしましょう。

地盤調査は依頼先の施工業者から専門業者に依頼するなどのケースがあり、調査費用は数万円ほどが相場です。

【ステップ8】工事請負契約(本契約)の締結

家づくりの依頼先を1社に絞ったら、施工会社と工事請負契約を締結します。

工事請負契約とは、依頼人が完成に対して報酬を支払うことを約束すると同時に、施工会社は工事を完成させることを約束する契約のことです。なお、工事請負契約を締結する前に、プラン・見積りを依頼する段階で仮申込を行うところもあり、その場合は申込金として5~10万円程度を支払うのが一般的です。

仮申込の段階ではキャンセル可能ですが、契約内容によっては申込金が返金されないケースがあるので注意しましょう。一方、本契約となる工事請負契約を締結すると基本的にはキャンセルができず、施主の希望によって契約を解除するときは手付金などが発生するケースが大半です。

工事請負契約は大きな契約になることを認識し、家づくりを安心して任せられる、理想の家ができると感じられるところを契約しましょう。

【ステップ9】建築プランの詳細打ち合わせ、プランの確定

住宅ローンの仮審査に通過し、土地や決まり、さらに工事請負契約を締結したら、いよいよ詳細な打ち合わせを進めていきます。

家づくりのなかで最も楽しい期間であり、理想の住まいになるよう希望を反映していきましょう。打ち合わせで決める代表的な項目は以下の通りです。

  • 間取りの詳細
  • 住宅設備や建材・建具、内装、外観デザインの決定
  • 照明・カーテン計画
  • 外構計画

着工日や地鎮祭、引き渡し予定日などの打ち合わせ

注文住宅はまっさらな状態からプランニングをするため、決めなければならない項目が多数あります。打ち合わせ期間中は毎週末時間を確保しなければならないケースも多いですが、後悔のないよう慎重に検討しましょう。

【ステップ10】建築確認申請、住宅ローン本審査

プランが最終確定したら、建築確認申請を進めていきます。建築確認申請とは、建築予定の家が建築基準法に適合しているかどうかを確認する申請のことです。

施工会社が手続きを進めてくれるケースが多く、建築確認済証の交付を受けると着工可能となります。

また、建築確認申請を終えたら、住宅ローンの本審査も進めましょう。本審査は仮審査とは審査項目が異なり、物件の価値や健康状態なども審査され、万が一返済できなかった場合を想定して細かな項目まで審査されるのが特徴です。

工事が進んだ後では取り返しがつかないので、建築確認申請を終えて建築確認済証が交付された後~着工前のタイミングで審査を行います。

【ステップ11】着工

本審査を無事終えたら、いよいよ着工となります。

着工前に、近隣の住宅への挨拶を必ず行いましょう。新築工事が始まると、少なくとも数か月は工事業者の出入りがあり、さらに騒音や通行止めで迷惑をかけることになります。何も言わないまま勝手に工事を始めると、周囲の方へのストレスになりトラブルに発展することも珍しくありません。

入居後の円滑な関係を築くためにも、挨拶回りをしてから着工しましょう。挨拶回りではタオルや洗剤などを持参し、おおまかな工事スケジュールも共有するのがおすすめです。

また、工事期間中はできるだけ現場に足を運び、工事の状況を確認するとよいでしょう。プラン内容と違いはないか、近隣の住宅に配慮して工事が行われているかなどを定期的にチェックしておくと、トラブルを防止できます。

【ステップ12】竣工、引き渡し

竣工して建物が完成したら、建築確認申請に基づく完了検査が行われます。完了検査とは、建物の構造や設備、敷地などが関連する法令に適合しているかどうかの検査を受けることであり、問題なければ「検査済証」が交付されます。

完了検査は指定確認検査機関によって行われますが、引き渡し前には施主が建物をチェックする時間も設けられます。

傷や汚れがないか、設備は問題なく稼働するか、図面通りに施工されているかなどを施主目線で細かくチェックし、少しでも気になるところがあれば申し出ましょう。施工業者側のミスならすぐに修正してもらえます。

ただ、施主検査を終えて引き渡しされた後に指摘すると、たとえ施工業者のミスであっても修理費用を請求されるケースがあるので注意しましょう。

その後、建物が依頼者名義で登録され、正式に物件が引き渡しとなります。

【ステップ13】入居

引き渡しを終えると入居可能となり、引っ越しを済ませてマイホームでの生活がスタートします。

新居で必要なものや家具・家電をあらかじめ購入しておく、引っ越し業者を手配しておくなど必要な準備を済めせておくとスムーズに入居できるでしょう。

以上が注文住宅を購入する基本的な流れです。

 

注文住宅を建てるときに失敗しないためのポイント

注文住宅を建てるときのおおまかな流れについて解説しましたが、大半の方が初めての経験となるため「失敗しないだろうか」「将来、後悔しないだろうか」と不安に感じるものでしょう。

ここでは、注文住宅を建てるときに失敗しないためのポイントを解説します。

入居希望時期があるなら、早めに検討し始める

注文住宅は検討し始めてから入居までに1年ほどかかるのが一般的であり、希望の土地を見つけるまでに時間がかかったり、打ち合わせが難航したりすると、2年以上かかることも珍しくありません。

さらに、豪雪や災害などで工事が予定通りに進まないこともあるため、入居希望時期があるなら早めに検討し始めるようにしましょう。

たとえば、今住んでいる場所と離れた場所に家を建設する場合、新居完成に伴って子どもの学区が変更されるでしょう。そのため、子どもが小学校に入学する前に家を建てたいと希望する方も一定数います。

また、時間に余裕があると、土地探しや施工業者探しなどを慎重に進められるので、後悔しにくい住まいを実現しやすくなるでしょう。

追加費用に注意する

施工業者を1社に絞り、本契約をした後、大半のケースで追加費用が発生します。

追加費用が発生することは悪いことではありませんが、予期せぬ追加費用が多く発生すると結果的に予算オーバーになるため、できるだけ追加費用が発生しないようにしましょう。

追加費用が発生しやすい項目は以下の通りです。

  • 地盤改良が必要になった
  • 間取りを変更した
  • 設備をグレードアップした
  • 照明や内装の変更した
  • 予想以上に外構費用が高かった

簡単に予算を上げない

注文住宅は検討しているうちに、魅力的なオプションや豪華な設備を入れたくなり、あらかじめ決めた予算をオーバーするケースも少なくありません。

住宅ローンに組み込むので、毎月にすると数千円アップする程度ですが、安易に考えて予算を上げるのはおすすめしません。

予期せぬ追加費用が発生する可能性があることに加え、ライフスタイルや家族構成が変わったり、転職したりする可能性もあり、予算をオーバーしてでも追加するべき設備・仕様なのかを慎重に考えましょう。

また、費用を抑えるコツとして、以下を検討してみるのもおすすめです。

  • 建物をシンプルな形状にする
  • 不要な窓や建具を減らす
  • 部屋数を減らす
  • 規格住宅を検討する
  • 土地にかける費用を抑える

まとめ

今回は注文住宅を購入する流れと注意点について解説しました。
注文住宅は自由度の高い家づくりが可能ですが、完成までに1年ほどかかるのが一般的であるため、余裕を持って計画を進めるようにしましょう。

また、事前におおまかな流れを把握しておくと、スムーズに家づくりを進められます。失敗しないための注意点も踏まえて、理想的な家を完成させましょう。

 

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