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住宅購入にかかる費用はいくら?初期費用や必要なお金を徹底解説!

2023年2月4日

 

住宅を購入するには、住宅本体以外にもさまざまなお金がかかります。

お金がかかること自体は漠然と理解していても、何にどのような費用がかかるのか具体的に知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、

  • 一軒家の購入にかかる費用の内訳
  • 一軒家を購入するのにかかる費用の相場
  • 必要な頭金
  • 一軒家を購入するのに必要な年収の目安
  • 一軒家を購入時するときの注意点

などを解説していきます。これから家づくりを始める方は、ぜひ参考にしてください。

物件価格だけじゃない!家の購入にかかる費用

マイホームの購入を検討している方の中には、購入にかかる費用がイメージできず、一歩踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。

マイホームといってもさまざまな選択肢があり、新築一戸建てや新築マンション、中古の一戸建てやマンションなどが挙げられます。ここでは、新築一戸建ての購入にかかる費用を例に解説していきます。

新築一戸建ての購入にかかる費用は、以下の3つに分類できます。

  • 土地代
  • 建築工事費
  • 諸費用

土地代

新築一戸建てを立てるには、土地と建物それぞれにお金がかかります。すでに土地を持っている、今住んでいるところの敷地内に新たに住宅を建てるといったケース以外は、ほとんどの場合で土地代が必要になります。

ただ、土地代は地域差が大きいのがポイントです。都市部をはじめとする人気エリアは地価が高いため、その分土地代も高額になります。都会の家が高いと言われるのは、土地にかかる費用が高いからというのが理由の一つです。

たとえば、田舎のエリアでは坪単価10万円程度のエリアも少なくありません。60坪の土地あれば600万円程度(諸費用抜き)で購入可能です。

しかし、都会の場合、少なくとも坪単価30万円以上、人気エリアだと坪単価100万円を超えるケースも珍しくありません。仮に坪単価60万円のエリアで60坪の土地を購入すると、土地代だけで3,600万円程度(諸費用抜き)がかかります。

建築工事費

建築工事費とは、建物本体にかかる費用のことを指し、さらに建築工事費は、「本体工事費」「付帯工事費」「設計料」の3つに大別できます。

本体工事費とは、家そのものの建築にかかる費用のことを指します。内装・外装工事、左官工事などが挙げられ、建築工事費全体の約70~80%を占めます。

付帯工事費は、住宅を建てるのに付随して発生する工事費のことを指します。外構工事費や電気・ガス・水道の整備にかかる費用をはじめ、必要であれば古家の解体費や地盤改良費などがかかることもあるでしょう。

そして、注文住宅を建てる場合は設計料も発生します。設計料には建物を設計するのにかかる費用に加え、工事が計画通りに進んでいるかをチェックする工事管理にかかる費用も含まれます。

諸費用

住宅の購入にかかる費用は土地代と建築工事費だけではありません。土地や建物本体以外に付随してかかる諸費用が発生し、以下の3つに大別できます。

  • 土地関連の諸費用
  • 建物関連の諸費用
  • 住宅ローン関連の諸費用

なお、注文住宅にかかる諸費用は、土地購入代金と建物本体価格を合計した総額の10~12%が相場だと言われています。

ここでは、それぞれの諸費用の代表的なものを解説します。

土地関連の諸費用

土地の購入にかかる諸費用は、仲介手数料や登記費用、必要であれば解体費用がかかることに加え、印紙税や固定資産税、都市計画税などの税金も発生します。

諸費用 内容 費用
仲介手数料 土地を契約するまでに、売主と買主の間に入って金額調整や契約などのサポートをしてくれた不動産仲介業者に対して払う手数料 (物件価格×3%)+6万円+消費税10% ※売買価格400万円超の場合
登記費用 土地を購入した際、所有権が移転したことを法的に示す所有権移転登記にかかる費用 土地の評価額×1.5% ※2023年3月31日までの軽減措置を適用する場合 ※司法書士などに依頼する場合、報酬としてさらに十数万円かかるのが一般的
解体費用 古屋を撤去するための費用 150~300万円程度
印紙税 土地の売買契約書に貼る印紙代 1,000万〜5,000万円の土地:1万円 5,000万円~1億円の土地:3万円 ※2024年3月31日までの軽減措置を適用する場合
固定資産税
都市計画税
土地などの所有する固定資産に対して課せられる税金 土地の評価額×1/2×3% ※2024年3月31日までの軽減措置を適用する場合

安いと思って購入した土地でも、古家が付いていて解体費用に150万円余分な費用が発生したというケースもあります。土地購入において、何にどのような費用がかかるのか確認しておきましょう。

建物関連の諸費用

ここでは、建物関連の諸費用を解説します。

諸費用 内容 費用
敷地調査 測量費用 敷地にかかる法規制を調べたり、正確な形状や面積を把握したりする調査にかかる費用 10万円程度
地盤調査費 建物の建築前に、地盤の状態を確認する調査にかかる費用 5~30万円程度 ※調査の種類によって相場が異なる
地盤補強費 地盤調査に結果、地盤に問題ありと判断された場合、建物の地盤沈下を防ぐために実施される工事費用 100~300万円程度
水道加入金 水道を引き込むときにかかる費用 2万〜66万円程度
上下水道・ガス引込費用 水道管を引き込んだり、ガスを使用できる状態にしたりするのにかかる費用 上下水道の引込:60万~100万円 都市ガスの引込:20万円程度
地鎮祭費用 土地の神様に挨拶をして鎮め、土地をつかうことの許しを得て、工事の無事とその後の生活の安泰を祈願する儀式の費用 5万円程度
建築確認申請費 建築確認の調査、申請にかかる費用 10万円程度
印紙税 建設工事請負契約書に貼る印紙代 1,000万〜5,000万円の土地:1万円 5,000万円~1億円の土地:3万円 ※2024年3月31日までの軽減措置を適用する場合
登記費用 建物の所有権を登記するのにかかる費用 ・建物表題登記 ・所有権保存登記 土地の評価額×1.5% ※2023年3月31日までの軽減措置を適用する場合 ※司法書士などに依頼する場合、報酬としてさらに十数万円かかるのが一般的

建物関連の諸費用にも、さまざまな種類があります。地盤補強は土地によって要不要がわかれますが、もし必要になったら最低でも数十万円、高額な場合は数百万円ほどかかることも少なくありません。

諸費用の中でも地盤補強費は特に高額であるため、事前に予算取りしておくことをおすすめします。

住宅ローン関連の諸費用

住宅ローンにもさまざまな諸費用がかかります。ペアローンを組む予定の場合、事務手数料やつなぎ融資手数料が2倍になることを念頭において確認しましょう。

諸費用 内容 費用
保証料 住宅ローンの保証会社に対して払う費用 融資額1,000万円に対し20万円程度
抵当権設定登記費用 住宅ローンを組む際、土地と建物を担保にするのが一般的です。その際、法務局で「抵当権設定登記するのに必要な費用 借入額×1% ※2022年3月31日までの軽減特例が適用される場合
事務手数料 住宅ローンの手続きを進める際、金融機関に対して支払う手数料 融資額の2%程度または3~10万円程度
つなぎ融資事務手数料 つなぎ融資を利用する場合、金融機関に対して支払う手数料 10万円程度
火災保険料 火災保険加入時に必要な費用 7~20万円程度 ※加入期間5年を想定
地震保険料 地震保険加入時に必要な費用 1,000万円あたり5万円程度
団体生命保険料 団体生命保険加入時に必要な費用 ローンの金利に含まれるケースが一般的

このように、住宅購入にはさまざまな諸費用が発生します。土地代や建築工事費だけで計画を進めると簡単に予算オーバーになってしまうため、諸費用を見込んで計画することが重要です。

また、引っ越し費用や家具・家電の購入費なども準備しておくようにしましょう。

一軒家を購入する費用の相場

住宅の購入には、家本体にかかる費用のほか、さまざまな費用が発生することに驚いた方も多いのではないでしょうか。

では、実際に一軒家を購入する際、平均的にいくらの費用がかかるのかを解説していきます。

住宅金融支援機構が「フラット35」を利用した方のデータをもとに発表した調査結果は以下の通りです。

・調査方法:フラット35の借入申込書データを集計

・調査期間:2021年4月~2022年3月

【2021年度 注文住宅と建売住宅の購入費用の相場】

  注文住宅(土地+建築費) 建売住宅
全国平均 4,455万円 3,605万円
首都圏 5,133万円 4,133万円
近畿圏 4,658万円 3,578万円
東海圏 4,379万円 3,139万円
その他の地域 3,980万円 2,905万円

注文住宅は、土地代と建築費を合計した金額です。ただ、建売住宅は購入代金に土地代がすでに含まれているので、土地代と建築費の総額と認識してよいでしょう。

注文住宅の全国平均は4,455万円、建売住宅は3,605万円という結果が出ていますが、地域差が大きい点には注意が必要です。地価が高額な首都圏および近畿圏は土地代にお金がかかるため、その分家づくりにかかる総額も高額になる傾向にあるといえます。

首都圏に注文住宅を建てる場合、5,000万円ほどが必要だといえるでしょう。

一軒家を購入するのに頭金はいくら必要?

住宅を購入する際、ほとんどの方が住宅ローンを利用するでしょう。

購入代金のすべてを住宅ローンでまかなう「フルローン」で計画を進めることも可能ですが、基本的にはいくらかの頭金を支払い、残りの金額に対して住宅ローンを組むのが一般的です。

ここでは、頭金として支払う費用の目安を解説します。

頭金の目安

住宅金融支援機構が「フラット35」を利用した方のデータをもとに発表した調査結果は以下の通りです。

・調査方法:フラット35の借入申込書データを集計

・調査期間:2021年4月~2022年3月

【2021年度 頭金の相場】

  手持金(頭金) 融資金(住宅ローン) その他資金(親・知人からの融資、公的機関からの融資など)
注文住宅(土地+建築費) 412.3万円 ※9.3% 3,840.6万円 ※86.2% 202.6万円 ※4.5%
建売住宅 270.0万円 ※7.5% 3,120.9万円 ※86.6% 214.0万円 ※5.9%

※はそれぞれの費用の割合

購入代金の総額によって異なるものの、約1割の頭金を用意していることがわかるでしょう。

一軒家を購入するのに必要な年収の目安

住宅の購入代金や頭金の相場はわかったものの、「自分の年収ならいくらの予算になるのだろう」を疑問に感じる方も多いでしょう。

ここでは、年収からみる購入予算について解説します。

予算決めでは「返済比率」を確認しよう

マイホームの購入計画を立てる際、収入に見合った資金計画を立てることが重要です。

年収から無理のない住宅ローン借り入れ額を算出する際、「返済比率」を確認するのがおすすめです。返済比率とは、額面年収に対する住宅ローンの返済割合のことであり、住宅金融支援機構では一軒家を購入する際の返済比率は30~35%までに抑えるのを理想としています。

年収(額面) 返済比率
400万円未満 30%まで
400万円以上 35%まで

返済比率の計算方法は以下の通りです。

【返済比率の計算式】

(住宅ローン年間返済額+住宅ローン以外の借り入れの年間返済額)÷(年間の世帯収入)×100

仮に、600万円の世帯年収に対し、住宅ローンの返済が月12万円、自動車ローンが月2万円として計算してみましょう。

(12万円+2万円)×12か月÷600万円×100=28(%)

返済比率は28%となり、目安の35%以下に収まるため、月々の返済が12万円の住宅ローンを組めるという一つの指標になります。

ただし、返済比率の上限まで住宅ローンを組んだり、返済比率だけを参考したりするのはやめましょう。家庭によって現状の生活にかかる費用や将来かかる費用が異なるため、あくまで目安として考えるのがおすすめです。

年収別 の住宅ローンの借り入れ額の目安

先ほど返済比率は30~35%以下に抑えるのが理想と解説しましたが、住宅金融支援機構の提供する「フラット35」の利用者の返済比率は21.7%が平均となっています。

というのも、お子様の養育費や老後資金など、住宅にかかるお金以外にもさまざまな出費があるため、本当に無理のない月々の返済額という視点でみると20~25%前後が適正値となるのです。

そこで、返済比率の理想値ではなく“適正値”に基づいて、年収別の住宅ローンの借り入れ額の目安を表にまとめました。

年収 返済比率 月々の返済額 借入額の目安
300万円 20% 5.0万円 1,790万円
400万円 20% 6.7万円 2,400万円
500万円 25% 10.4万円 3,700万円
600万円 25% 12.7万円 4,500万円
700万円 25% 14.9万円 5,300万円
800万円 25% 16.9万円 6,000万円

※金利1%(全期間固定金利)、元利均等返済、返済年数35年、ボーナス払いなしで計算

【費用面】家を購入するときの注意点

マイホームの購入は夢の詰まったものですが、一方で後悔するケースがあるのも事実です。

ここでは、住宅購入で失敗しないための費用面での注意点を解説します。

将来の出費を想定しておく

住宅は人生で最も大きな買い物といわれますが、住宅以外にも将来かかるお金はたくさんあります。

お子様の養育費や家族の医療費、老後資金、車の買い替え費用など、さまざまな費用が将来かかると予想されます。さらに、転勤や転職、ライフスタイルの変化などで、年収が下がったり、生活費がアップしたりするケースもあるでしょう。

そのため、住宅を購入する際は、現状の暮らしで無理なく返済できるかどうかだけでなく、将来の出費や生活状況の変化を踏まえて、余裕ある計画を立てておくことが重要です。

ランニングコストを把握しておく

一軒家を購入する場合、月々の住宅ローンの返済だけでなく、さまざまなランニングコストが発生します。

たとえば、固定資産税を毎年払わなければならないことに加え、築年数が10年ほど経過すると住宅設備が故障したり、外壁・屋根のメンテナンスも必要になったりするでしょう。一戸建てのメンテナンス費用は、新築から築40年までの間に数百万円以上かかるのが一般的であるため、メンテナンスコストも把握しておく必要があります。

返済シミュレーションを立てる

住宅ローンは年収や月々の返済額から借り入れ額を算出する方が多いでしょう。

しかし、現状の年収や暮らし方だけで借り入れ額を決めるのはおすすめしません。将来発生する大きな出費や、いつまでにいくら貯金したいのかなどを考え、返済期間終了までに無理なく返済を終えられるかシミュレーションしましょう。

また、頭金の額を調整したり、金融機関を比較したりして、月々の返済負担を減らす工夫をすることが大切です。

まとめ

今回は、住宅購入にかかる費用について解説しました。

住宅の購入には、土地代や建築工事費がかかることに加え、諸費用もかかります。マイホーム計画を進める前に、住宅購入費用にかかる費用の内訳や相場を確認しておくとスムーズに家づくりを進められます。

また、住宅ローンを利用して家を建てる場合は、年収やライフスタイル、将来かかるお金などを加味して借入額を決めるのがポイントです。返済比率はあくまで目安とし、返済シミュレーションを立てて無理のない資金計画を立てましょう。

ぜひ今回の記事を参考に、余裕ある資金計画のもと夢のマイホームを手に入れましょう。

 

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